今から住まいを計画しますが、窓から入ってくる太陽の直射日光をうまく利用するにはどうすればよいでしょうか?
太陽は東から昇り、真南に来た時が一番高く、1日中で一番暖かです。このことは季節によって太陽の高さ(太陽高度)が違うため、春暖かく、夏は暑くなります。また、太陽の熱は地球にとどく時、途中の空気を温めず、じかに地面等を温めます。このような太陽の性質を考え、太陽高度つまり日光が地面に当たる角度を夏・冬それ ぞれ調べる必要があります。場所により異なりますが、関東ではおおよそ夏至のころで75度前後、冬至のころで35度前後くらい。詳しくは地面に棒を立て、その棒の長さと影の長さからその角度がわかります。これを使って軒の出を決めます。
まず、設計図の断面図に3つの点を設けます。掃き出し窓の敷居面で任意の場所をA点とし、A点から外側へ地面に平行に線を引き出し任意の点をB点とします。3 点目は計画上の軒先をCとすると、図上に∠BACが表されます。
この角度が夏至のころより大きい角度の場合、直射日光は入ってきますので、計画時から夏・冬の直射 日光を考えた軒の出を検討しておくと、多少でも省エネとなり、太陽の熱をうまく利 用する方法の一つとなります。
『月刊ぷらざ2001年12月号掲載』回答:竹重功二(JIA会員)
6 月 13, 2005 カテゴリー: 計画 | Permalink
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